あるリノベーション専門店と面談。
今期は前期比1.5倍で推移しており、好調なのですが、昨年から集客面で大きな変化が出ています。また、今年春以降は、成約のうち7割は相見積り客ではなく、1社特命での依頼になっている状況です。今期の販促費は1/2にコストダウンする見込みで、この傾向は各地で見られます。
・山陰エリアのY社さんもリノベ年商5億円で売上に対して売上対販促費率は0.8%
・北日本エリアのH社さんもリノベ年商が同じく5億円で販促費率1%
その他、販促比率1~1.5%でありながら予算の8割にあたる受注(着工)残を確保しながら、新たな期を迎える工務店、リノベーション専門会社が複数存在します。
これまでのマーケティングと何が違うのか・・・。
<これまでのマーケティング(コロナ前)>
・WEB広告(オークション)を主軸にしながら販促コストの最適配分が重要
・クオリティより認知させることを重視
・費用をかければ、即効性が見込める(反響の大小、質の良し悪しはあるが何らかの反響が期待できる)
・販促コストを大量に投資できる会社(特に大手)が有利
・イベントでの来場組数を重視(KPIを設定)
<これからのマーケティング(コロナ禍~コロナ後)>
・WEBサイトの写真やライティング含めたクオリティが高いコンテンツ、YouTube(レクチャー、完成ルームツアー、施工プロセス動画)、Googlemap(クチコミ)、インスタライブによるファン化など明確なコンセプトをベースにした一貫性のある複数の顧客接点
・共感、建築のプロ、デザイン(ペルソナを意識したブランディング、自社ならではの提供価値に共感した顧客が集まる)
・手間暇がかかるのと高いスキルを持った人材が必要(「営業要員:マーケ・広報要員」の比率で後者の比重が増加)
・遅効性だが無料でできるので、会社規模に関わらず取り組める
・インハウスSEOやインサイト情報を重視
・年間を通じて安定した案件確保
完全にシフトするまではいかないまでも、大きな潮流がある中、ローカルSEOの観点でも大手の優位性は感じられず、地方の会社が有利と言えます。
「オンラインの複数の顧客接点→リアル来店(体感)」という流れの中でマーケティングの本質に通じるセールスレスの域に至るには、上記の通り、共感、ファン化、建築のプロ訴求といった高いクオリティ、有益なコンテンツが必要です。ぜひ、ヒントにしていただければと思います。