コロナ禍でもリアル出張が7割、Zoomなどオンラインの面談が3割という日々を送っています。リアル出張の際は時間の合間にカフェで食事したり、仕事したりすることも多く、その場所として最も利用するのはスターバックスです(前職の在職中に通ったビジネススクールでゼミの副査を担当いただいた方がスターバックスコーヒージャパンの元CEOである岩田さんだったことも理由の一つです)。
今回、スターバックスのデジタル活用をテーマにした講演を視聴する機会がありました。デジタルを、パートナー(店舗スタッフ)、商品(高品質なコーヒー)、店舗、以上3つを最大化する役割として位置づけており、あらゆる業界に通じるものがあると感じました。
生産性向上を目的としてデジタルを活用している例が多い中、強みの最大化、あるいは顧客のストレスを軽減という点に置いている点がスターバックスの大きな特徴です。
「デジタルの活用は強みの最大化が目的である」「デジタル導入により、強みが消えないよう(同質化しないよう)情緒的価値を取り入れる」この2点、印象に残りました。そのために、IT企業の提案だけを受け入れるのではなく、顧客接点であるパートナー(店舗スタッフ)の声も積極的に取り入れているようです。
リノベーションの「建て替えより安い」という要素も一つのメリットではありますが、「実家の思い出を受け継ぐ」「実家を譲る人の思い、譲り受ける人の思い」「理念が練り込まれた商品(素材、性能)」といった情緒的価値も重要な要素だと考えています。今後、デジタルを導入する場面も加速して増えてくると思いますが、スターバックスコーヒーのブレない姿勢は心に刻んでおきたいと思います。